青木龍一郎が動物園にやってきた/
青木龍一郎
きっと両親と引き離されて、地球の裏側から連れてこられた奴もいるだろう。
その悲しみは、僕にはとてもじゃないが想像できるものじゃない。
こんなときにさえ、僕は誰の心も分かってやれない。
僕は何て無力なんだろう。
自分の鼻くそをおちゃらけた商品にされたことを知ったときのゴリラのショックすら分かってやれない。
ただ、この綺麗な星空をアホみたいな顔して眺め続けるだけだ。
次の日、核ミサイルで地球は消滅し、全人類が滅びた。
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