プラスチックガス/プル式
 
訳のわから無いあれやこれやが、スカスカとした心を余計に居心地の悪い物にしてしまい、それら有象無象が吹き出す醜悪なガスがさらに僕をプラスチックに変えてしまうのです

ああそれにしたって何という無様でしょうか。
悋気を起こそうとしたって起こせる程の中身が無く、顔を赤く黒く変えながら出目金の様に口をパクパクするだけで、吐き出された小さな泡ですら自分の尾ヒレで直ぐ様かき消して仕舞う小心者が、その少しばかり吐いた泡に自慢気な顔をしては直ぐに辺りをうかがい、誰が言うでも無い事に気を揉みながらまた赤く黒く怯え始めるその様は

ああ何という無様でしょうか、それならばまだ本物の出目金になった方が愛でられも
[次のページ]
戻る   Point(2)