電氣ブランに灼ける空/
鵜飼千代子
う
似非のわたしが
わたしがあなたの思い出の
似非なのか
輪廻なのかもしれないね
金の魂が空をはためく
洋服が汚れてしまいそうな暖簾の親父の店が
わたしを迎える
「モツは食べられないんです」って
泣いてしまいそうな わたしさえ
蔑むこと無く
すべてすべて
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