MJ/mizunomadoka
 
目の前に海があった。
白く塗られた桟橋を、水着の上に服を着た人たちが歩いていく。
コーヒーカップは私の皮膚を透過せずに、指先でとどまっている。
すれちがいも融合もせずに、触れあえることを不思議だと思う。
移動することで、風景が変わることも。

change of everything、とあなたは言う
真実はどんなに変形しても、真実であることにかわりはないと。
ここは、存在することが存在していることを証明している世界だと。

でも、変わらないなら、何も地球に嘘がつけないのなら
どうして私たちは選び続けているんだろう?
きみとつないでいた手がまだあたたかくて、心が躍るのはなぜだ
[次のページ]
戻る   Point(6)