鶏卵のある偶像崇拝/salco
ムの神殿を見下ろす
血のようなゴルゴダの夕べ
そして彼は夜明けに甦った
その魂は地平に光り亘り
下界の驚愕を遥かに大空へ駆け上がり、
砂漠へも舞い降りた
燦然と輝きつつ白い十字架は
青天の霹靂に浮かんでおり
その両翼と足元の僅かな黒い釘痕から
今も尚鮮血が細い線を描いてとめどなく
伝い落ちている
見よ、彼の血に養われ、
小さな透明の卵が我々の掌の中で、
そのささやかな輝きを増して行く
各々の心の聖堂の窓辺に置いた卵達は
誕生の時を待って輝きを増す
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