Goodbyebirdと名付ける/たちばなまこと
dbyebirdと名付ける
帰り方は 生まれたときから知っている
私は私の生き方と向き合う
私は私の今の胸の内をふるい立たせる
好きよ
どこまでもゆきたいよ
さむいよ
抱きしめてよ
激しく光る
取り巻く世界の外側から囲い込むように
居ないよ
どこへもゆけないよ
あついよ
風を送ってよ
裸になる覚悟はいつだって出来ている
帰り方も 生まれたときから知っている
夕暮れがやってくる
予兆の
桃色がかった空が好きだ
助手席の彼女が言う
せめて…
苦しみが少なく…
旅立てるといいね…
空を埋めるように白い羽を広げ
航路をきみは
黒い瞳で 光をとらえている
きみがこぼした生命のかけらは
小さなダイヤモンド
きらきらと輻射して
残された私たちに降りかかる
きみの旅立ちに出会った
きみをGoodbyebirdと名付ける
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