踊りましょうか/k o u j i * i k e n a g a
 
午前と区別がつかない日々
  ここは港町、暴力渦巻く、うつろの町>

コンセントを引き抜いて、無理やり消すとサイレンの音、
窓を開けるとみんなが逃げていくのが見える
俺は何が起きているか完全に理解した
だから靴下を脱ぐ、はだしで踊るんだ
やっと、やっと俺の踊る番だ

電車の中、女の子たちのあのステップ
ゴー、軽やかにゴー、うつむきながらゴー

偽物のじゅうたんの上でジャンプ、葉巻をむしる
今年はお年玉、幾らあげようか
踊りながら考える。あげる相手もいないのに
みんな逃げてゆく
サイレンは大きくなってゆく
俺は踊り続ける、ここに女の子たちがいないのが残念

ゼリ
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