ペイター「ルネサンス」(1)/藤原 実
ねに好奇心をもって新しい意見を検証し、新たな印象を求め、コントの、ヘーゲ
ルの、あるいはわれわれ自身の安直な正統論に易々として服従しないことである」
(「結論」)
そして「詩的情熱、美への願望、芸術のための芸術への愛」こそが過ぎゆく瞬間を宝石の
ような焔で燃やし続けることができる力なのである。
「深い意味を持つ生気あふれる一瞬。ただ一つの仕種、表現、ほほえみ------短く、
まったく具体的な瞬間にすぎないかもしれないが、長い歴史のあらゆる動機、あ
らゆる
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