消失点/本木はじめ
開かれた窓が必ずしも
空ではないとゆう君が開く
歌集の背景も部屋ではないとゆう
綱渡りな瞬間が連続している
今日は一番新しい日
みんなに会いに行こうと思ったけど
道はすべて絶たれてしまったので
手紙が燃えます
たとえば映画など観に行こうよと
思いましたが
スクリーンが燃えます
お菓子など買って行こうと思いましたが
お菓子が燃えます
大気とかが空に広がっていてもうどうでもいいんです
あの時登った山が巨大です
道草が無数に伸びてしまい
どれも断つことができなくなってしまったのです
花?
そんなのもう枯れたでしょう
あの日みんなで写った写真燃えます
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