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高杉芹香
愛おしそうにあたしの胸に顔をうずめる彼を見ていると
最後はあたしが彼を守らなくては、と思う。
出会ってから何年も経過した。
どれだけ違う日常を生きようと
どうしようもない彼は
もっとどうしようもないあたしを忘れない。
どうしようもないあたしは
もっとどうしようもない彼に守られている。
最後、自分の周りが変化してしまったとき、
味方がいたと思い出すのはこの人なんだろう。
帰る場所。
それがこの人。
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