Over the Rainbow/楽恵
お気に入りのドロシーの歌を思い出そうとするが、
英語を習い始めたばかりの彼女はところどころの単語が思い出せない
彼女の代わりに私がその歌をハミングする
(Somewhere over the rainbow )
(Way up high )
彼女は草むらを歩いていく。
この後、雨はあがる。
そして空に虹が架かることを、彼女は知らないが、私は知っている。
私は私より20センチ背の低い彼女の後姿を眺めている。
まだ止まぬ雨の中を、私はハミングしながら、
泣き虫な夢想家の少女の背中を追いかけ歩いていく。ドロシーのように。
(And the dreams that you dare to dream really do come true)
そしてこの泣き虫で夢想家の少女を勇気づけ、喜ばせるために、
いつも詩を書いている。
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