勝利という概念は記号の罠だ 仮説メモ/結城 森士
「僕達は争いたくない」といいたい。それが、記号化を推し進めた末の答えであって欲しい。私はそう願う。
生命が優勝劣敗を取り入れたのは、単に効率的だからなのだ。あくまでもやり方であって、それが事実や現実の全てではない。正しい認識を持つべきである。もっと広い視点で、人間は考えられるのだ。
ただ、私達人間は記号化を推し進めすぎたために、全ての人間を幸せにしたいという欲求を、記号化された知識によってかき消される運命にある。
そして記号化によって、精神と現実の矛盾を抱えて自殺を選ぶ。
人間は、本来的に、生命であることに対する矛盾を感じるように作られているのだ。
「勝利、敗北」とい
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