常設されない夜/Shaka
遠くを覗き、見失い、途方に暮れた時
ふと足下に気づく
夜が微かに色づき始めた
*3
街灯を遠く離れて
夜光虫がひらり
夜の涯に辿り着こうと健気に舞っている
果てしない迷宮の終わりは
街を抜け河を越え
遥か西を目指し大陸へと続く大海原で銀河を目指して大空高く舞い上がり
果てしない迷宮へと迷い込む
いつ終わるとも知れない旅は続く
全てを流す河の岸辺から流した手紙は行く宛を知らない
手放してしまう前に気づくこと
それが大事
夜は隆盛を極めようとしている
*4
星は夜に生まれ夜に消えて行くのではなく
常に生まれては消えて行く
人は生
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