石炭船の船長の話/狸亭
とみなとの おおジャパニーズガールたち
女の子にはもてたものさ
ヨウコサン ヒロコサン ケイコサン
あつい日盛りに
海を吹く風がゆれ
石炭をおろすクレーンの音がぼんやり遠い
いっしょうけんめい働いて
いっしょうけんめいラヴをする
お金をいっぱいためこんで
思い出をいっぱいためこんで
四〇すぎたら船からあがる
海は好きだが危険が多すぎるから
島で待ってる女房と
子供らと
毎日 海を見て暮らす
あつい日盛りもすぎ
海の風 ややつよくなり
クレーンの音がきこえない
老人のわしは
大勢の子供たち孫たちに囲まれて
いつもの物語を聞かせてやるのだ
おじいさんの得意の話を
若い頃の
わしの冒険
わしの恋
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