三人の男/
カンチェルスキス
擦れる音が聞こえる
愛人を失った
社長が
グラスの麦茶を
飲み干して
三人の男に合計の
数を聞いた
186
間違いないなと
聞かれ
三人の男は
間違いありませんと
答えた
三人の中で
いちばん若いやつが
数をひとつ読み違えてたのを
自分で気づきながら
黙っていた
すべては滞りなく
進む、その場から逃げたら
足首つかまれて
叩きのめされる
んだ
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