回心の海/
山中 烏流
わったことはやはり何一つない/すがることは、果たして自己防衛と呼べるのだろうか/少女は選んで乙女へと変化する。少女は進んで、女へと変化する/人々は言葉に埋もれてしまった。そしてそれは、決して褒められることではない/誰かが今日も贅沢だなんて言葉を吐いては、また、踏みつけられていく。
少女はきっと笑っている。
選ばず、進まずにいる人々を見て、きっとどこかで。
無邪気に、笑っている。
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