末期/ゴースト(無月野青馬)
 
に訪れる時でもある
狐火を迎え入れ
儀式を行える
最初で最後の機会でもあるのだ


狐火を得ても死なない者は
狐になるとされていた
狐になれた者も過去には実在したのだと伝わっていた


末期に
私は待つ
末期に
狐を待つ
末期なのだから
色々と末期なのだから
頭部は痺れ
蜷局を巻かれ
愛したモノは棺に納まっている
末期だ
私は待ち
狐火を迎え入れたい
末期だ
さあさあさあさあ
柳が揺れる
さあさあさあさあ
蓋を開けよう




戻る   Point(6)