アラスカ5〜大自然の息吹〜/鈴木もとこ
 
った所まで行き、荷物を背負って自分の
足で歩きながら本当のウイルダネスを味わうのだ。デナリでのキャンプは魅力的だが、
野生動物の生息場所に足を踏み入れるということは、襲われて食べられても文句は言
えないということなので、1人旅の自分にはキャンプツアーでもない限り出来ない事
だった。せめてネーチャーツアーでデナリの大自然を感じようと申し込んだのだ。
 この日の為に買ったモンベルのリュックに貴重品を入れる。タオルとパスポートと
・・・「あれ?」日本から持ってきたカメラが無い。持ってきた旅行用バッグの中身を
全部出してみる。やっぱり無い。落としたか。急に呼吸が速くなる・・・まだ寝ぼけて

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