Infinity/小林 柳
 
のです


あすこに透ける 宇宙からの風が
優しく通り過ぎていきます
去り際 風は
これから誰かを連れていくよ と
そう言いました

きっと誰かが あの風にさらわれてしまうような
そんな気がしてなりません
予定のない誰かを
どこか見知らぬ海岸へと
あの柔らかな無関心が 連れていくのです
その場所からは
昨日が消えていった あの無限へと
流されていけることでしょう


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