無防備な頬/うめぜき
 
頬に含んで
君の白くて細く美しい素足が
月影に生えている

 ※

くぼんだ頬からカーテンの隙間を縫って
口笛が放たれる
がんじがらめに束縛されているこのメロディーは
君の指先がまるであやとりのように
僕の指先に美しく絡むと
風化した

 ※
 
 ※

 ※

朝焼けに目が醒めて
無防備な頬を撫ぜた
君の寝息の規則性
生きているね
君は今生きているよ
やがてこの頬は、今日も
未だ聞いたことの無い美しい音楽を
創るんだろう











 

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