いっぽ/水中原動機
 
つまらない同情で
一歩踏み出すきっかけ
失ったままぼくは
ここに突っ立ったままだ

本当は勇気がなくて
動けなかったことを
何かのせいにして
えらそぶってみて

空に雲がひとつもなくて
なのになぜか雨がぽつり
落ちた気がした
見上げた木々の向こうに

希望なんか見えるわけない
ただ逃げただけさ
青すぎる空が
後悔の色に染まるくらいで
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