海/
曠野
青いガラスの一枚一枚
次々とかわりゆく風景
海は手を伸ばし
空をつかもうとする
無駄だと思える争いや
流血がいつもあった
生命の循環だとしても
雨や雲のように穏やかではなく
波は高く高くなり
雲を犯そうとする
届かないものに届こうとする試み
青いガラスの一枚一枚に
全ての行為は記されていて
底の方はかすんでいるが
踏んでも背負っても痛みを伴う
次々と更新されてゆく風景
波はおこり続ける
空とは永遠に交わらないのに
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