騒々の庭/山中 烏流
 
の言葉を
届けるような術も
持ってはいないから

私は、いずれ
  になってしまう





昨日
私と同じ顔をした人が
騒々しさの中で
私と
同じようなことを言っては
楽しそうに
会話を弾ませて
笑い合っていたらしい

もしもそのことに
私以外の誰もが
気付かなかったのならば
きっと
私はもとより
  ですら
もう、そこに
存在はしていないのだ





私を呼んだ声ですら

既に
形を持たないというのなら、









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