可能性の海/瑠王
 
ほうりこむ
可能性を海に
可能性の海に
過ちが沈む
確かだった気持ちや
不明確なままの関係が
仄暗い重力に揺れながら
ゆっくりと底に横たわる

私は海辺を去る

そして
また時を経て 海を訪れる
新たな可能性を握ってそこに立つ

私達は可能性を無駄にする
未来を疑い 希望を不安として
可能性を海に投げる

可能だったものが
不可能になる

きっかけの種で
あふれかえった海は
やがて満潮をむかえ
眠りに満ちる

私の夢を深い、深い青で染める
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