エロティック接近/みぞるる
僕は好きだ
今
なんて僕らは近づいているのだろう
肉体的な欲望に囚われた日の
なんと空虚な愚かさよ
君の奥深くに眠る泉で
僕は心地よくクロールをしている
ふゆーん
ふあーん
…
ふゆーん
ふあーん
…
君は
「さようなら」を吐き捨てた
それなのに
その響きをかき消さないように
音も立てずに
君は静かに去った
僕は
あまりにも満たされていた
君を乱す波紋の生々しさに
ふゆーん
ふあーん
…
ふゆーん
ふあーん
…
泉の水が
少しだけしょっぱいと思った
( 今頃 きみは )
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