ほろ酔いりんごヨーグルト/国産和風モモンガ
 
大切にしたいことや注意の力点だけが変わっているだけで、ぼくらはいつの時代も変わり映えのしないただの人なのだ、とも言える。運悪く選ばれた数人がみんなの焚き火を電子レンジに成長させ、性器にゴムをつけさせ、野兎をサッカーボールにして、神様がいた場所を空欄にしただけだ、とも言える。だから目新しさ、見慣れた感じ、見飽きた予感、古めかしさとかそういうのって、じっさいはあなたが自分で思っている以上に狭くて、小さくて、底の浅い、近眼なものの見方をしてるからそうなのだ、とも言える。なんとでも言える。なんとでも書ける。どうとでも読める。どんな理解だってできる。てことは文章を読むことは、なによりもまず自分自身の器の大きさを肌で感じるところから始まるのかもしれない。じつは誰も他人の言葉なんか読んでなくて、ただ昔の自分が書き残した言葉を組み合わせて遊んでいるだけなのかもしれない。ずっと前に忘れてしまったことをただ思い出してるだけなのかもしれない。だとしたらこう言える。こう言いたい。


遊ぶなら本気で遊べ笑うなら笑えあなたは死んではいけない

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