グルーオン/AB(なかほど)
 
界へ行ってしまった
と思っていたのに
こんなに近くにいる



生まれ来るときに
にぎりしめていた全てを捨てて
開いたその小さな小さな手のひらは
全ての世界につながってゆく

僕がそうしたように
君がそうするように
大きさの決められたいろがみに
あふれるほどにふえきのりを塗って
安堵の笑顔を見せて



グルーオン
無意識のうちに
見えないちからを信じ続けているから
全ては
同じちからでつながっているのだから
還るところは
ひとつであって全てであって

グルーオン
不確かな
見えないものを愛することで
少しでも優しくなれるならば
その弱くて小さな小さなちからを
包むように 
包まれるように




  
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