、何度でも/百瀬朝子
掛け違えたシャツのボタン
気がつくことなければ
それでも幸せだっただろう
、なのに
、ああ
気がついてしまったの
あの子の幸せはあたしの幸せにはならない
目をつむって
眠りにつく瞬間みたいに
そっと
閉じた心
そっと
君にだけ
見せてあげる
あたしの汚れたところまで
!
あ、でも
きれいなその手で触ってはダメよ
あたしがゆれるから
ゆれてしまっては
君に心
、傾いてしまうから
夜が明ける
、何度でも
白んだ窓に
未来を感じる
、何度でも
浅い呼吸をくりかえす
地球の自転にあわせて
ゆっくりと
、しかし確実に
頭を抱えたあたしは
夜に沈めて朝を迎える
そう、何度でも
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