Etudes Op.10 No.3/瑠王
 
潤いを忘れたグラス

壊れた時計とその向こうで刻一刻と沈みゆく太陽

空白を綴る日記、封をされたままの手紙

赤錆びに自由と風を奪われた風見鶏

扉を失ったアンティックの鍵

弾き手のいないエチュード

想いをめぐらすばかりの旅の計画

季節を終えた向日葵 (その種達)

自由を叫ぶ若者達の自由

けむりのようにさめてしまったどんな熱も

生まれてから目にしてきたどんな永遠も________


二人の新しい始まりの、やんごとなきに比ぶれば


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