偽りの交響曲/こめ
 
今みえる未来は

いろあざやかなネオンが

きらびやかにでも誘惑するように

光輝いていた

記憶は錆び付いて歯車が

うまく噛み合っていなかった

空けていく人の体

いつかは僕もそなるであろう

姿を見つめていた

結果は決まったら話にならない

でも退けない時はだれでもある

段々薄くスライスされていく

ロウソクが立て並ぶ

誕生日ケーキ

掴んだのは君の腕だったと

信じていたけど

夢の世界で幻想空間を

散歩してその非現実を

日記に書き残す

闇夜の街を歩くのは

そこが終点だと思った

バラバラにひっくりかえされた

ジグソーパズルは

何を写しているのかは

ざまざな仮定をクリアしてから見えるもの

ここにあるものはもっとも

価値のあるものらしかった

妄想が脱け出せないのは

そこに監禁されているから

低い重い音が頭をひっかく

叫びたかったけど

口からでたのは偽りの交響曲だった
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