『エンドーラ・デイズ』/Leaf
て
ただ悪戯に触れるだけなら 放ってくれ 紙袋の底のほうから
片田舎の食料品店の棚に隠れても アーニーの両極端な振り子
ぶれる羅針盤に折れそうな舵 沈没しかかったグレープ号という舟艇
糊塗すれば 余りの逃避に 既視感(デジャヴ)にすら見舞われる始末
空も無駄で 海も無駄で
ネオフォビアの媒介を 彼とする口実にしないよう自己暗示
時折 悲劇を演じて 喜劇的に転嫁する
モスキート・トーンで囁く 潜在意識に感謝したりして
さすれば気構えて どのバイアスにも
堪え得る試練洗礼 真正面から受けましょうと
亡き母の姿を重ね合わせたら
ベッキーだけが何もかも強くする抱擁を持ってる
ベッキー、ベッキー、ベッキー
そうか ただの通りすがりか
限りある夏の日差しは泡沫
彼女の聡明なヒカリを以てしても
それでもギルバートの焦燥 癒えないのかな
また来年の夏、アーニーと此処エンドーラで待ってるよ
〜ギルバート・グレイプに魅せられて
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