五行歌/Leaf
 
の里道
綿あめのような
タンポポの種達の
旅路が始まる






岩から石へ
石から砂利へ
砂利から砂へ
もうこれ以上
小さくなりようもない




朝露光る水芭蕉の
葉先に映る
あの轍を辿って
貴方が切り開いてくれた道を
私はただ進むだけ




目に映る度に問う
何の為に息を吸い
何の為に息を吐くのかを
造化ほど不毛な美より
限りある儚げな美しさを




想像力は時折残酷だ
名前のせいで
先入観のせいで
みんな私を敬遠してゆく
ヘビとイチゴ 蛇苺



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ひとりでに揺れるブランコ
学校
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