恐竜のタマゴ/小池房枝
詩の生まれ方にもいろいろある
卵生
胎生
卵胎生
生きている詩ならば
生まれて生きる詩であるならば
金太郎飴をちょんちょん切って
毎日数だけ増やしてくってわけにはいかないだろう
卵で産むとしても
詩そのものを産むとしても
産みっぱなしの奴や
温めて孵して餌と排泄の世話までしてやる奴や
間違えたのかわざとか
自分の子供をまた飲み込んでしまう奴や
卵そのものにも
有声卵あり
無声卵あり
托卵なんて技まであるし
幼生なら幼生で
生まれたときから一人前なのも
どうしようもなく赤ちゃんなのもいるし
親に似てたり似てなかったり
でもまぁ
どんな
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