恋文/霜天
ゆっくりと伸ばした白い板の上で
それでも会議は終わらなかった
鉛筆をぐるぐると動かすと
難しいことばかりがかたち、になっていく
僕らの体は水に溶けるように出来ていて
ペットボトル一本分で
あなたは溶けきってしまうのだ
掬い取って、戻す
どこからがあなたなのか、わからなくなる前に
結局、会議は終わらなかったのだ
昨日とは少し違うあなたが出来上がってしまって
それでも今日の日差しを笑いあうことは、出来る
繋がりの、境界線はどこなのだろう
そんなことを封筒にしまい
糊付けする
僕が溶けてしまう前に
あなたに、飲み込ませる
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