「戦争」の虚偽と「正義」の再構築−「存在の彼方へ」を読んでみる18/もぐもぐ
 
じ種類の、理性の虚構である。その虚構は取り除かれなければならない。

なお、後論で述べられていることであるが、レヴィナスは正義のための戦争というものを必ずしも否定してはいない。その「正義」の内容を再構築しようとするのみである。「それだけがすべて」に依拠する戦争と、それ以外のものを見詰めた戦争とは、異なったものであるとレヴィナスは考える。それまでの生に感謝し、その感謝のために命を捨てないためには、競争に勝ち残ることも時には必要である。必要なのは正義と非正義の見極めである、ということだろうか。


戻る   Point(1)