祝辞/れつら
たくさん
たくさんたくさん
たくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさん
の、はな
*
汚れた雑巾で机を拭きながら
それでも掃除をしてるつもりなのだ
滴り落ちる泥水は目から
見つめるとぼやけて乱視だから
霞んだ水流の強さに負けて
目を擦って煙草をふかす
休憩しよ、ね、きゅうけい
また空が磨れていく
**
どれだけ愛したにせよ
どれだけ愛されたにせよ
そんなことは胸のうち
下着以下、裸未満で抱き合い
たくさん言葉を交わした
裸婦のスケッチみたいに手触り
木炭は削れ落ちて指の上
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