「ビバ、カリフォルニア!」/雨野六也
昼になってしまった。
ペン立てに鉛筆を入れる時には、芯を上に向けるか、下に向けるか、
もしくは鉛筆を入れないか。
「二つ目の角を右に曲がると道が見えるでしょ。その道をあなたの思うように進めば、あなたの行きたい所に着くはずですよ。」
昔からの言い伝え。二つ目の角が見付かればの話みたいです。
空から羽根が舞い落ちて来た。道に落ちました。
後は風に飛ばされるか、チリトリに入るか、そんなところでしょうか。
嘘をついたら鼻が伸びる。ケーキを食べると腹が出る。例外は認められない。
動く気配のない鎧。そして、変わる気配のない歴史。解釈だけが二転三転。
うつせみの中で君だけが主張している。白も黒も光がなければ同じだと。
「ビバ、カリフォルニア!」
神主は祈祷の最中に口を滑らした。
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