クラゲ/フミタケ
 
って 2度目に指が触れたのは偶然なの無意識だったの
夜が引き延ばしたでっかい世界を 小さなサーチライトひとつでたどり着けるよ不思議だねまるで手探りみたいにさ
君に触れて君のバスタブにつかりたいだけに 潮風に溶けあうその髪を撫でるためだけに 夜を山を谷を越えていく 無数の窓を通り過ぎていく

悲しみもなく虚しさもなくエディット!エディット!エディット!エディットしていく都市が、現実感のないトラックドライバーのアクセルの下に
痛みもなく味覚もなくどこにもスキがないあの頃の君とね 小さな自慢を置いて岸は遠ざかりポリエステルとアルミニウム漂う海のゴミのひとつになって
愛が消えてしまったのはきっとあまりにも愛に淫してしまったからで 眩しすぎるその場所で自分のいる場所もわからないから、僕を捜す君を着信できない

安心という飛び石の下水位は上昇し首まで達しようとする 与えられた演技に鉄分を炎を注ぎ 車を走らせてあの田舎まで
それでもさ、中にぶら下がっている風船の糸をふとした拍子に僕たちは引いてしまう その時涙がこぼれおちるんだって
            
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