時/高杉芹香
 


笑わなくなる日を増やしてみようか。

記憶から少しずつあたしを消してもらおうか。

そんなことを思う。

あたしはきみをずっと大切に想い続けるけれど。

あたしはきっといつまでもはここに居られないと思う。



命が尽きてあたしが星のかけらになっても。

きみが創ったものがきっとずっとずっと輝き続けることを願っている。

きみこその幸せを祈っている。


そんなことを考えているうちに夕陽が沈んだ。

波打ち際を走るこどもたちの笑い声が

それでも明日が来ることを暗示させた。


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