アース・ティアー/マッドビースト
 
くて
 波打ち際で
 泡だっている
 この海に


 このこたちが
 海の絵を描くのに
 無邪気に
 茶色のクレヨンを選びとる日がくるのかもしれない

 星の涙の色を変えてしまった僕らの体は
 もうこの海には溶けないかもしれないけれど
 拒まれても
 流れ着く場所は他にはないのだ 
 
 自分の涙なんていつでも拭えると思う

 まぶたが僕に見せようとしない
 その向こうの景色はきっと
 向こう岸に立つ別の僕
   
 目を凝らして水平線を見つめるほど
 口の奥が苦く
 掌は熱い
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