見守る人/麻生ゆり
 

だからわざと広葉樹の植えてある歩道を
2人一緒に手を繋いで歩いたね
君の手がやたらと小さかったことをよく覚えている…

ぐらり ぐらり
それは雪の上に倒れたときの君の姿…
急いでかけつけたけれども
君は動かなかった
それからのことはよく覚えていないけど
確かなことは
ただもう君は「ここ」にいないということなんだ…

きらり きらり
それは君の魂が星になったあかし…
たとえ独りでいても
夜になれば君は温かな微光をなげかけてくれることだろう
痛々しい心のささくれを
星になった君の光が癒してくれる
僕が君に出会えるそのときまで…
戻る   Point(2)