見守る人/麻生ゆり
だからわざと広葉樹の植えてある歩道を
2人一緒に手を繋いで歩いたね
君の手がやたらと小さかったことをよく覚えている…
ぐらり ぐらり
それは雪の上に倒れたときの君の姿…
急いでかけつけたけれども
君は動かなかった
それからのことはよく覚えていないけど
確かなことは
ただもう君は「ここ」にいないということなんだ…
きらり きらり
それは君の魂が星になったあかし…
たとえ独りでいても
夜になれば君は温かな微光をなげかけてくれることだろう
痛々しい心のささくれを
星になった君の光が癒してくれる
僕が君に出会えるそのときまで…
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