かかと/湾鶴
 


足首を辿って
くるぶしに座って休憩したら
かかとの頭が見えてきた

地図
それからブルーの手紙も
鍵色のドライフラワーも
あの岩砂漠で
すべての証を
かかとに集めて
炎で燃やそう

硬く乾いている かかと
始めはじっくり炙って
ちろちろ燃え始め
次第に炭野は広がり
阿蘇山まで来たとき
すべてを投げ入れた
それときは見えるものすべてが
炎の一番明るいところで
あれは、ほんとうに眩しかった。



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