丸い球体/つぐこ
 

よくガチャポンで一喜一憂していた私としては、懐かしい品物でもあるのです。

私は美しい言葉を一つ拾い、ガチャポンの様な美しい言葉を右手で弄びました。
丸い球体の中からは、赤やピンクが混ざったような色が見れました、
美しい言葉だからです、
これはたぶん、あたしが耳にした優しくて、美しい言葉だったのでしょう。

次に手に取った球体は、淡い紫と、黄色が混ざり合っていました。
これは、偉人の格言を聞いた時に受けた時の衝撃的な美しい言葉だったのでしょう。

私は、サンタの様にゴミ袋を担ぎ、雪がまだ残る道路にばら撒きました。
車が通り、パアンと音がしました、人が通り、またパアンと音がします、
これを不法投棄という人もいるかもしれません、
海より、雪の上で処理をしてみたかった私の好奇心は昇華されていきます。

やがて、雪は溶けて、海へと流れました。
あとで分かったことですが、美しい言葉は家庭菜園の肥料になるらしく、
それで育てた野菜は、大きく育つそうです、
また、私の好奇心が膨らみました。


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