遊ぶ女たち/ヨルノテガム
 



 たらふくおいしいものを食べない正月なんて
 知らないワ と着飾った女たちは
 着飾った分だけ華やいで背を伸ばしそびえる
 手管の行き届いた冒険の跡形を
 光のように行き過ぎて 光彩をまとい増やし
 光沢を反射する鏡として
 弱い分だけ強く 強い分だけ弱く
 綺麗サッパリ追いかけられたがった
 ドキドキする速さがボタン一つで続いていく世界が
 山々を切り崩し 海を煮沸し 
 星々をダイヤモンドと交換させる
 時間をワインに結び 男を転がして双六に興じた
 女たちの笑い顔はそれはもう下品に笑い声は高らかに
 男たちの知らない胸の高鳴りを伝え響かせる
 同じ分だ
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