Davidは我々を理解できない/いとう
ねぇ君。
いや、君たち。
君たちは自分が何であるかもわからず
いつどこで何をすべきかもわからず
怯えていることにも気づかず
生きていないことにも気づかず
そのように廃墟を構築して
暗がりに潜んで
それを
呪いと言うのだよ
君たちは呪われている
君たちは明らかに呪われている
呪われていることにも気づかずに
Davidはやがてその原形をすべて崩し
腐敗してボタボタととろけ落ちるように
少しずつ
落下していく
Davidのすべてが落下した瞬間
また別の
離れた場所に現れて
満面の笑みを浮かべている
ように見えて
立っているように
見える
薄暗い街灯を避けるように
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