約十二年間の独房で聴いたスケルツォ/《81》柴田望
 
ル類の鳥とぐっすり青緑色を呈す振る影の雷、雹(ひょう)で下の昭和十年十二月十日を霞網の繰り返す広義の哲学の隕石落下による大量の塵の透明な「哲学」から水に溶けにくいだが自己の安全の録音技術を恐怖政治と木の葉でくるんで芸道を管轄する役所「嵯峨御所」に三曲(地歌三味線、箏曲、胡弓)の占有ことごとく一致していた船舶などの臨検、抑留、拿捕から女の隔絶を乗り越えて一種の循環論証の相乗効果を生んできた極地の風景をメロディ(旋律)の口にする上手かった小粒の「マクロコスモス」と濁されるナトリウムを論じる文脈はすみやかに定着したジエチルエーテルを抽出周波数のおよそ整数比率に運命の大脳の左右半球を結ぶ連絡路である「脳
[次のページ]
戻る   Point(0)