夢の/ヨルノテガム
 
ていることを知っていたので
彼らと肩を組んで共に歩き出し、聞き耳をたてたものだった
彼らに会うまでに僕ひとりしか知らない秘密の冒険話は
世界の何処其処にも咲いていて
普段は全く見止めもしない一輪の草花に手を触れたことさえ
彼らが見ているようで こちらもクスクスしながら
花を揺らしてみるのだった
ある日の今は、彼らのうちの一人がその花の綺麗さを
語りかけてくれる 僕はもう忘れていたのに
彼は彼の目で僕を知ってくれていた







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