銀河鉄道/あ。
 
かたかたと
少し間延びした車輪の音で
汽車は走る


稲穂が揺れて
風と戯れ
小さな花は
恐らく名もなく


数え切れない
視界に捉えきれない金の波は
さわさわと陽光を受け
ちかちかと瞬き


瞬きの中を
汽車は走る
追いかけても届かない
何処かまで


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