心臓/
士狼(銀)
、
もはや笑うしかなかったのかもしれません、
愛していたカナリアが死んだときも、
笑っていました、
涙をなくしたら、
此処においで、
と彼女は笑います、
彼女の笑顔はわたしを悲しくさせるので、
それは確か雨の夜でした、
波紋が共鳴を繰り返す中で、
満月をみたような気がしたのです、
わたしは、
ホットミルクに砂糖を入れて、
スプーン一杯分の毒を忍ばせて、
涙を探すことにしました、
海の色はかなしみの涙の色ではありません。}
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