樹海/ロリータ℃。
 
たのなんてそんなの知らない
血が見たかったわけでもない
死んでほしかったわけざゃない
只笑ってほしいのに
でも本当は怒らせたかった





その手でこの首締めて殺してよ、と叫んだら
死にたいの?と問いかけられた
首を振ったら訝しげな顔をするから
君に殺されなきゃ救われない、と呟いた


救われようとするなんて大概お前も勝手だね。
そう言って微笑む君に
全部私のものにしたかったんだよといびつに笑った



無感動な眼差しも
呼応しないその笑みも
過去のものなの
私の胸を荒らしてやまない記憶の残像



なんで私を愛したの?

聞いたら少し迷ってすぐに笑った




「その血に溺れてみたかった」




死体の森で二人で笑った
あの時より増えた傷跡
愛しさを絡めることを望んでた
やっぱり赤が滲んでた




この包帯も体もあげるからかわりに私を殺してよ。
微笑んだら可愛いあなたが苦く笑った



大概俺も勝手だね。そう呟いて私の腕に口づけた









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